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家庭のきずな

 

悲しみがきずなを強める

       
 

今、日本人の誰もが、“きずな”という言葉の重みを感じています。もし1年前にこの言葉を聞いたなら、「時代遅れ」とか「そういうのは熱血ドラマの世界の話」などと簡単に片づけられていたかもしれません。あの未曾有の被害をもたらした大震災以来、“つながり”、“きずな”という言葉が、あちらこちらで聞こえているように思います。

大震災の数日後、あるリポーターが避難所にいる人々に聞いていました。「今、何を一番必要としていますか?」。家も車もすべてを流されてしまったであろう男性が「こうなったらもう愛だけだね。互いを思いやる心だよ」と、輪になっていた自分の家族を見まわしながら答えたその言葉が、いつまでも心に焼き付いています。毎日の報道を追いながら、次第に確信していったことがあります。悲しみや苦しみは人々を結び、きずなを深める。この限りない悲惨な状況を、マスメディアを通して見つめている地球上の津々浦々の人々が、日本に思いをはせ、連帯してくれています。そのきずなの強さ、温かさに、被災者たちはどれほど救われていることでしょう。

ホームページを担当することになって以来、この「家庭のきずな」というコーナーを設けることは、かねてからの願いでした。大震災後、きずなの大切さが見直されてきてはいるものの、誰ともつながりを見出せない“無縁社会”という言葉がまだまだクローズアップされている現代社会。このコーナーを訪れてくださる方々が、きずな、特に家庭におけるきずなについて考えたり、感じ取ったりしてくださることを願っています。そして、形は異なっていても それぞれが抱えている問題を、希望をもって乗り越えることができる小さなきっかけとなれればと祈りつつ、様々なメッセージを発信していきたいと思います。

今、キリスト教では、イエス・キリストが死とその苦しみを通っていのちに至ったことを記念する“復活節”を過ごしています。キリストの死は、残された弟子たちのきずなを強め、聖霊降臨の日に受けた聖霊は、弟子たちに勇気と力を与え、教会を誕生させました。2000年以上にもおよぶカトリック教会の歴史を振り返ってみても、迫害、殉教によって流された尊い血は信徒のきずなを強め、教会の土台を固め、発展させていきました。
死は命の終わりではなく、永遠の命の始まりであること、無からすべてを創られる神を信じる者として、被災者の方々が、地震による悲惨な状況を希望と支援のきずなによって乗り越え、再び立ちあがることができることを祈り続けていきたいと思います。