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第11回 オラトリオの始まり

イエスのカリタス修道女会 シスター井口みはる
2014/11/11更新


 みなさん、こんにちは。
 12月8日は無原罪の聖母の祭日です。教会はマリア様をお祝いします。がドン・ボスコにとっても忘れられない出来事がこの日に起こったのです。
1841年12月の朝、ドン・ボスコがミサを捧げようと準備している時、一人の少年が香部屋係の神学生から追いかけられていました。
ミサが終ったあとドン・ボスコはこの少年と話をします。
この話からドン・ボスコがどのように少年たちに近づいていったか考えてみましょう。

「僕たちはもう友達だよ。君の名はなんというの?」
「僕の名前はバルトロメオ・ガレッリ」
「生まれは」
「アスティです。」
「仕事は何?」
「左官です」
「お父さんは元気?」
「いいえ、死にました」
「お母さんは?」
「母も死にました・・・」
「いくつになるの?」
「16歳です」
「読み書きはできる?」
「ぜんぜん」
「歌は歌えるね?」
少年は目をこすり、驚いてわたしの顔を見つめ、答えた。
「いいえ」
「口笛は吹けるだろう?」バルトロメオは笑い出した。
私はこの時がくるのを待っていた。
お互いに心が通い始めた瞬間だった。
「初聖体は?」
「まだです。」
「ゆるしの秘跡は?」
「したことがあります。まだ小さかった頃」
「キリスト教の勉強はしてる?」
「したくありません。小さい子たちが僕をからかうから・・・」
「でも、私が君のためだけ特別に神様のことを教えてあげるとしたらどうなのかな?」
「それなら喜んで」
「この場所でも?」
「棒でぶたれなければ・・・」
「その心配はない。君はわたしの友だちだから、
だれも君に手を出さないよ。
さて、いつから始めようか?」
「いつからでも」
「今すぐにでもかい?」
「いいですとも」

ドン・ボスコはひざまずき、「アヴェ・マリアの祈り」を唱えた。
「次の日曜日にも来てほしいね、バルトロメオ」
「もちろん」
「でも君ひとりだけではなく、友だちを誘ってね」

アスティ出身の左官バルトロメオ・ガレッリは、こうしてドン・ボスコの最初の使節となった。彼は、口笛も吹ける感じのいい神父との出会いを仲間たちに語り、この神父の招きを彼らに伝えたのである。
4日後は日曜日で、9人の少年たちが香部屋にやって来た。「ドン・ボスコを探し求めて」来たのであった。(『完訳ドン・ボスコ伝』より)

私たちは世界中に広がったドン・ボスコの事業だけしか見ることができません。しかしその始まりはこんな小さなことからだったのです。
残念ながらバルトロメオ少年のことはこのことだけしか書かれていません。どのようにドン・ボスコのもとで成長していったのかとても興味がありますが、それは私たちの想像にまかされているようです。

VIVA DON BOSCO!!