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2016/7/22 更新

  南スーダン報告書

南スーダンを支援してくださっている皆様へ



▸▸▸追加報告(緊迫しています)

日本でも、南スーダンのニュースが報道され、皆様が私たちを心配し祈ってくださっていると聞きました。ありがとうございます。今の状況をわかる範囲でお知らせします。7月9日が南スーダンの独立記念日です。今年は2013年12月に起きたクーデターから、南スーダンは勢力争い(大統領の部族と第一副大統領の部族)で、南スーダンの経済を支えていた石油のパイプラインの一部が破壊され、急速に南スーダンの収入がなくなり経済が落ち込んでいます。政府はここ4か月、軍の兵士、教師たちに給料を払っていませんでした。 この争いを停戦させるために、前副大統領を4月の末に元の地位に戻しました。これから再びまた、国づくりを協力しながら行うなどの話し合いがされ、7月9日の独立記念日は、資金がないので、式典はせず、国民への指針を与えるための話し合いが前日になされていました。その最中に両兵士の大統領官邸前で小競り合いが発生し、打ち合いに発展し、それが大きくなり、7月8〜11日ごろまで、ジュバの軍キャンプから爆撃の音が続いていました。大統領、と副大統領はすぐに彼らに争いをやめるように、促しましたが、兵士たちはもう彼らの言うことも聞かなくなってしまっています。彼らの不満は、一番にリーダーたちにあるからです。とりあえず今国連の関与で、停戦していて、7月12日ごろから、両方は静かになっています。7月15日買い物のために、大統領官邸前をどうしても通らなければならなかったので、心配しながらも通行しました。官邸を取り囲む壁には、銃撃の、まだ真新しい跡が多数ありました。大統領側の兵士たちが周りを警備していましたが、連日の戦いで疲れているのでしょう。車の上や、木の下で、眠っている兵士が目につきました。

 

10日の日曜日から、2013年のクーデターの時と同じく、避難民が教会へ押し寄せてきました。ジュバのカテドラルは、もう人でいっぱいで、私たちの小教区のグンボからジュバへ働きに出ていた人たちが戻り、友人・親せきがいる人たちが、この場所に避難してきました。そのほかの人たちも、皆が逃げる方向へ行くため、ここに人が集まってきました。司教様は、主任司祭たちと修道会、特に宣教師たちに、避難民を守るように前回と同じく、指針を出したので保護しています。2年前に逃げてきた人たちは、まだ自分の故郷へ戻れず、ここにいます。それに加えて、また新たな避難民がきたので、どう対応するか、私たちは話し合いました。この場所はサレジオ会と、サレジアンシスター、そしてカリタス会が同じ敷地内で、教育・医療活動を通して宣教をしています。WFPの食料が皆兵士たちによって略奪されたため、食料の配布が今回はないため、それも私たちが、すべて担わなければいけません。しかし、南スーダンで商売をしているのは、ほとんど外国人です。どの国も、政府が飛行機や車を準備し国外退避をさせており、彼らが店を閉めて逃げているため、食料調達も時間の問題となっています。それでも、とにかく、空いている店で、値段が高騰していますが、ビスケット、ミルク・砂糖・豆などを買い、避難民に1日2度の食料を配っています。しかし問題は、この村の人たちも、経済の落ち込みで、物価の値段が上がり、食料が買えない状態が続いていることです。私たちが、避難民に食料を配るとき、村の人たちも、分けてほしいため来ます。しかし、数が多すぎて配ることができません。本当にどうしたらいいのかと毎日悩んでいます。

 

薬は幸いに私たちカリタス会が診療所をもっていて、ちょうどこの戦いが始まる前に薬がなくなったので、ある程度の量を買っていました。雨期には、マラリアと、腸チフス・風邪が多く発生するためにこれらの薬を購入していました。4日間無料診察で、ほとんどの避難民に薬は配ることができました。逃げる際にけがをした人たちの治療もすることができました。1週間たった今は、少し落ち着いてきています。国境なき医師団も5歳以下の子供だけに、薬を提供するために一度来てくれることになっています。特に赤ちゃんは緊急を要するケースが多いので。それでも、すでに数日なにも食べていない子供が多く、ミルクを飲んでいない赤ちゃんは、すでに弱くなっています。薬よりも栄養が必要ですが、十分なものがないので、どうすることもできません。司教様は、これが普通の南スーダンだといいますが、この状況を、生きている間に何度この人たちは経験しているのでしょうか?そのためか、人に分け与えるということはほとんど見られません。食料分配の時も、薬の分配の時も、人を押しのけて強いものが勝つので、子供は、列に並ぶことはできない状態です。主任神父様は、そのためにいいアイディアをもっています。分配の時間に音楽を流すのです。これは、効果があります。はじめの2日ほどが過ぎた時、争わなくても、皆にいきわたるように薬も食べ物も準備しているからと話し、確かにそうだとわかって、今はきちんとリーダーの言うことに従い秩序が保たれてきました。

 

こういう状況で、皆様からの支援金は、食料と薬に使わせていただくことになると思います。すでにそうしていますが、食料は毎日購入しなければならないので、3修道会で、分担しながら費用の負担もしています。本当に、私が南スーダンへ再派遣される前に皆様にお会いし、多くの支援金をいただいたことは、神様がこの出来事のために準備をしてくださっていたのだと思います。本当にありがとうございました。まだまだいろいろなことがあり、報告したいことは多くあるのですが、インターネットや電話回線がすぐに切れてしまう状態なので、とりあえず、この報告を一度送らせていただきます。どうぞ、南スーダンの状況がこれ以上悪くならないように、お祈りください。今は、双方が、また戦いにそなえて準備を始めていると聞きます。国連施設や、NGO、大使館などは軍が警備にあったっていますが、教会は誰も守ってくれません。しかし、それぞれの小教区の人たちは、ほとんどが教会へ集まってきています。教会がいつも彼らを援助してきたからです。しかし警備の面では私たちは全く丸腰状態です。先日(7月10日)私たちのところで、兵士たちの一部が教会の敷地に逃げ込んできて、打ち合いがありました。夜の7時過ぎでしたが、すでに避難民が来ていて、皆が夕食をおえ、学校の教室を男性と女性・こどもに分けて移動している最中に急に銃声が聞こえ、とにかく全員が建物の中に逃げ込み、1時間ばかりの恐怖の時間を過ごしました。流れ弾にあったってけがをした人はいましたが、幸い死んだ人はいなかったため、神に感謝でした。

 

どうか、大天使ミカエルと聖母マリア・聖ヨゼフ・聖ドンボスコ・すべての聖人たちが、教会とそこにいるすべての人たちのセキュリティーガードになって守ってくださるようにお祈りください。   感謝のうちに。

   2016年7月18日 (月)  イエスのカリタス修道女会 南スーダン宣教女 シスター下崎




7月18日(月)  南スーダンについて 報告
 
南スーダンはやはり、緊迫した状態になってきました。
今日、大司教様と、ローマからの特使カルディナル(ガーナ人)が、私たちのところに来られました。
教会の状態を視察し、特に国内難民の人たちを励ますためです。しかし、人々は彼らに対し、何をしに来たのかといった感じで、よい対応ではなかったようです。主任神父様と、院長神父様がサレジオの修道院へお連れして、ここ数日の報告をされました。私たちもそこに呼ばれ、一緒に話をしました。もう午後6時前でしたので、大司教様とカルディナルは長くはおられず帰って行かれました。その後、主任神父様はサレジアンシスターズの院長様と、私たちを呼んで、大司教様からの話を伝えてくださいました。 

今回は2013年のクーデターと全く状況が違うということです。2013年の時は、南スーダンの軍は教会に対して信頼と尊敬を持っていました。長く続いたイスラムからの迫害、部族同士の争いでも、教会は彼らの仲介をしてきた実績があるからです。しかし今回は違います。彼らは、大統領を殺そうと狙っています。そして、司教と神父シスターたちもです。 7月8日に始まった大統領官邸前の銃撃戦、その後、彼らは、大統領の家も壊してしまいました。 
今、ジュバ大司教区には二人の司教がいます。大司教さまは、年齢的にも、体力的にも引退を希望されているので、次の司教様がすでに選ばれています。名前はサント司教様です。その司教様が、政府を強く批判したそうです。2013年から、教会は政府に対して、悪行の数々を批判してきました。そのため、政府は教会に対し反発心を持ち、今では教会を破壊したいと考えているようです。それで、サント司教様は、命を狙われたので、大司教様は彼をすぐに違う場所に避難させました。そして、今日、司教様は主任司祭と院長神父様に、「宣教師たちが国外退避したいならば、すぐにするように」とおっしゃったそうです。今まで、厳しい時でも、宣教師たちが残り、助けることを強く要求した司教様がこう言い始めたのは、南スーダンが今までとは違う方向に歩んでしまっていることを、意味しているようです。主任神父様は、「1ヶ月ほど様子を見て、状況が変わらなければ、ここを離れることを考えましょう」とおっしゃっています。
私たちはいつも、連絡を取り合い、細心の注意を払って過ごすように話し合っています。というのは、すでに、今日ディンカの男が突然、部屋の掃除をしていた主任神父様の前に現れて、「Fr.デヴィットはどこにいるか?」と尋ねたそうです。 それから、彼の寝室と、シスターたちの住んでいる場所を聞いてきたそうです。 司教様からのアドバイスの後でしたので、主任神父様はそれに対応し、門で門番をしてくれている教会の役員に、すべての人、特に男性は門から中に入れないように言いました。メインゲートになっているところは明日から閉鎖するそうです。

サレジアンシスターズの院長様は南スーダン人ですが、彼女が言うには、彼らは準備をするのに時間がかかるので、すぐにはいろんなことはしないということでした。そういえば、2013年7月に大統領が副大統領と大臣たちをやめさせたとき、厳戒態勢が敷かれました。彼らは、必ずリベンジするからです。しかし、このときは何も起こらず、12月のクリスマス前に、クーデターが起きました。ここ連日の戦いで、彼らは武器を消耗していて、副大統領側は今ジュバを追われていますが、政府に反対するほかの部族も巻き込んで、人を集めているといいます。空からは、いつも国連の飛行機が監視しています。
私たちは、サレジオ会とサレジアンシスターズと、今後の行動を共にすることに決めました。しかし、ケレピの本修道会の姉妹たちはすぐにでも、ロアに私たちが移動することを望んでいます。 それから一緒に様子を見てウガンダへと。ケレピは一時危ないと報告しましたが、来たのはほんの一部兵士だったようで、今は、ウガンダの政府もウガンダ人を帰国させるために軍を派遣したので、ケレピは安全になっているそうです。けれども、先ほど、サレジオ会とサレジアンシスターと行動を共にしようと決めたばかりなので、すぐに行くというわけにもいきません。 とにかくここ1,2週間様子を見て、神父様には、ケレピのシスターたちの意向も話しジュバを離れる準備をしようと、話しているところです。フランシスコ会は、すでに国外退避したそうです。
今日の重要な報告を終わります。今インターネットがつながったので送信します。
シスターマリアボスコ下崎  22:42